🎨お守り待受

■うだつ
『うだつが上がる/上がらない』の語源(*注1)になった「うだつ(卯建)」とは、この地方の古い家屋に見られた構造物の名称です。 隣の家に接している壁を表に張り出させて、火災の時に隣家へ燃え移るのを防止する物です。 言葉だけだと今ひとつ情景が頭に浮かばないかもしれません。 「円」という字を横に並べてみましょう。
円円円円円
うだつの有る家々を上から見た図です。 お日様の「日」の字を横にしたのがそれぞれの家の2階の屋根。 下の縦棒2本が、それぞれの家のうだつです。 少しはイメージが浮かんだでしょうか? 説明が悪くてすみません。
このうだつは単なる防火目的から次第に、装飾を施して商家のステータスへと変化していきました。 徳島県の脇町(*注2)や貞光町(*注3)では、特産の藍染で財を築いた豪商達の『うだつの上がった』町並みが残っています。
卯建の町並
《脇町のうだつ》
*注1:
うだつが上がる/上がらないの語源には、今回お話しした「高価な防火壁」説以外にも諸説有ります。
*注2:わきまち
現 美馬(みま)市。 脇町は、寅さんの追悼映画「虹をつかむ男」(山田洋次監督 1996年)の舞台で有名。
*注3:さだみつまち
現 美馬郡つるぎ町
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