📷ラッキーフレーム
■運命の赤い糸
『将来結婚する人とは、小指と小指が見えない赤い糸でつながっている』 よく耳にする話ですが、出所があの古事記や日本書紀だと知る人は少ないかもしれません。
その昔、ある未婚の女性が妊娠をしてしまいます。 両親が問いただすと、見知らぬ男が毎晩通って来ると打ち明けました。 そこで両親は父親を突き止める為に、寝床の周りに赤土をまいて相手の衣の裾に糸を通した針を刺すよう娘に指示しました。 翌朝、娘の部屋から赤い糸を辿ると、遠く三輪山(奈良県桜井市)の社(やしろ)まで続いていて、男が大物主大神(おおものぬしのおおかみ、要は大神様)だった事が判明します。 (めでたしめでたし?)
これとは別に、中国唐代に書かれた書物「続幽怪録(ぞく ゆうかいろく)」の中の「定婚店(じょうこんてん)」という話が元になっているという説も有ります。
韋固(いこ)という名の青年が、自分の縁談を進める為に出掛けた道中で、大きな袋にもたれて本を読んでいる老人に出会います。 韋固がそれは何かと尋ねると、老人は男女の結婚について書かれた本で、私はその事なら何でも知っていると言います。 そして、袋の中には赤い縄が入っていて、その縄で男と女の足をつなげば、どんなに憎しみ合っている者同士でも、どんなに離れていても夫婦になってしまうのだと言います。 そこで自分の結婚の事を聞くと、その縁談はうまくいかないと言われます。 君の妻になる女はまだ3つで、17にならないと結婚できないが、今は乞食のような婆さんに抱かれて野菜売りをしていると告げました。 怒った韋固は召使いにその娘を殺しに行かせますが、子供の額に斬り付けただけで逃げてしまいます。 14年後、韋固は妻を迎えますが、彼女がいつも花かんざしを額に垂らしていたので訳を聞いてみると、3つの時に凶漢に刺されて傷が有るからだと告白しました。 (めでたしめでたし?)
この話が日本に伝わり、縄が糸に、足が「指切りげんまん」の手の小指に変化していったのではないかと言われます。
みなさんは、どっちのお話が好きですか?
SYMPHONY No.5
揺レル運命
↩
トップ
(0⃣)