✏お守りコラム
−第11回−
【4/4】

この『よく口にするフレーズに実は続きが有った』という例で挙げたいのが「桃栗三年柿八年」です。 「桃栗…」の方は全国的ですが、その後の方は地方によって色々です。 代表的なのは「柚子(ユズ)は九年で花盛り」や「梅は酸い酸い一三年」「梨の馬鹿野郎十八年」で、柚が馬鹿になったり、梅が十八年になったりと細かな違いは有りますが、成長が遅いと槍玉に上げられる可哀相な果物には、梅、柚、枇杷(ビワ)、梨。 年数には9、13、18年のパターンが多く聞かれます。
30代後半以降の人なら、この話から大林宣彦監督、原田知世主演バージョンの「時をかける少女」(1983年)を思い出す方も居られるかもしれません。 桃栗三年柿八年の後に続く言葉が教室で話題になり、後のシーンでそれに詩と曲が付けられた唄がバックに流れたのでインパクトが有りました。 筆者もその一人ですが、これは劇中の創作だと思った方も多いのではないでしょうか。 でも実は、市販の辞書で「後に□□は△△で○○年と続く事がある」と書かれている物も有るくらいの、かなり周知の話だったようです。 辞書と言えば、この「桃栗三年柿八年」、どの辞書を引いてもそのままの意味、つまり『桃や栗は芽が出てから三年、栗は八年目で実が生る』という意味しか載っていないのです。 筆者は、『だから、何事をやるにも成就するにはそれなりの時間がかかる』とか『同じ様に人もそれぞれ大成する年月には個人差が有る』とかの教訓が有る物とばっかり思っていました。 「桃栗三年柿八年」は「良薬口苦し」の様な"諺"ではなく、「一富士二鷹三茄子」と同じ"フレーズ"だったのです。
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いゃ〜。 今回は筆者の無教養ぶりがボーロされてしまって参った参った😊。

≪お守り≫
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