✏お守りコラム
−第19回−
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イナゴ祭り(虫送り)とよく混同されるのが「亥子(イノコ)祭り」です。 こちらは秋の風物詩。 旧暦十月(亥の月)の初亥の日の亥の刻(夜10時)に、亥子餅(イノコモチ)を食べる年中行事です。 亥子餅とは、茹でた小豆に新米を入れてついた物で、栗や胡麻を入れる所も有ります。 猪は「猪突猛進」の言葉も有るように、勇気の象徴とされます。 また、火を防ぐ動物とも考えられています。 昔は、寒い季節が本格的に始まるこの日に、暖を入れる事が多かったようです。 茶道では「炉開き」をこの日に行います。 炉開きとは、夏の間使っていた「風炉(ふろ)」と呼ばれる、置くタイプの湯沸かし釜を仕舞って、茶室の床にビルトインされている「地炉(ちろ/じろ)」に切り替える事を言います。 茶の湯のたしなみが無い筆者には、今ひとつピンと来ませんが…。
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亥子祭りは、火が昔ほど貴重でなくなった今、マイナーな行事になりつつあります。 しかし現在、この日を前後に秋の全国火災予防運動が実施されています。 119番にちなんで11月9日から一週間なのですが、旧暦十月の初亥の日がちょうどこの辺りなのは単なる偶然ではないと思います。 『火の用心 マッチ一本 火事の元』 ちなみに2005年の標語は『あなたです 火のあるくらしの 見はり役』
親子
イノシシ

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