✏お守りコラム
−第28回−
【4/4】
生き物ではなくて、何らかの自然現象だとする説も多数有ります。
その最有力候補が稲妻です。
閃光と轟音。
そして破壊力。
これぞまさしく「逆鱗(*注)に触れる」です。
よく「雷が落ちる」という表現をしますが、普段我々が見ている雷は、落ちているのではなくて昇っているのです。
雷雲には-(マイナス)の電気が発生していて、弱い放電を繰り返しながら、地上に接近します。
そして、一旦地上の+(プラス)の電気と接触すると、一気に地上から雲に向けて大放電が起こるのです。
昔の人はちゃんとこれを観察していて、龍が昇っていると思ったのでしょう。
雷が鳴ると、激しい雨が降り出します。
たまに雹(ひょう)が降る事も有ります。
龍は珠が大好きだと考えられたのも、ここら辺から来た発想なのかもしれません。
さらに竜巻が発生するのも、雷雲からです。
竜巻という字を見れば分かるように、あの中で龍がとぐろを巻いていると考えたのです。
そして、雷雲が去った後によく現れるのが虹。
ご存知の通り虹は空気中の水滴に太陽の光が当たって屈折・反射する現象です。
普通の雨雲より、局地的な雷雲の方が虹が出る確率が高くなります。
思う存分暴れた後、怒りを静めた龍(虹)は、どこへ帰るのでしょう。
普段、龍はどこに居るのでしょうか。
滝(瀧)です。
さんずいに竜ですから、説明は要らないですね。
そういえば、滝に虹が見える事も有りますね。
◇◇
虹は難しいコトバで「虹霓(コウゲイ)」と言います。
左の「虹」は、気象用語で言う「主虹」の事です。
色が濃くて、順番が外から赤橙黄緑青藍紫の普通の虹。
「霓」の方は、その外側に時々見える、色が薄くて色の順番が逆の「副虹」です。
「虹」はオス、「霓」はメスと考えられていました。
幸せな事に筆者が今までに見た虹の殆どは"つがい"です。
雷や竜巻はイヤだけど、虹を見ているとなぜか心が晴々としますね。
龍という生き物が、畏(おそ)れと同時に尊敬の対象になったのもうなずけます。
ちなみに弊社のロゴも龍をデザインしてるんですよ。
りょうごシステムズのロゴ
*注:げきりん
龍のアゴの下のわずかな(一尺=約30cm)部分だけ、鱗が逆さに生えていて、そこに触れると龍が怒って触った人を殺してしまうという言い伝え。
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