✏お守りコラム
−第31回−
【2/4】

ところが、前頁でお話しした流れとは別に、端(ハナ)からお守り類とは一定の距離を置いている一群も存在するのです。 それは、自分の置かれている環境が、自分にとって有利に働いていて、しかも大きな変化の兆候が見られない場合です。 大自然に囲まれ大自然の恩恵を受けて生きている「またぎ(*注1)」みたいな人を想像した方も居るかもしれません(居ないかな?)が、違います。 こういった人達は、大自然の厳しさ恐ろしさも心得ています。 決して環境より自分が上位に在るとは考えず、自分は『活かされている』という思考回路を持っています。 周りの環境に感謝し、それを尊敬し、そして畏(おそ)れます。 そんな考えを持った人に、お守りはとても良い心のサポート役となります。 自然を相手にする職業の人は、間違いなく何かお気に入りのお守りを身に付けているはずです。
◇◇
筆者が取り上げようとしているのは、優位な環境が人工的な物に因る場合です。 家が置屋(*注2)をやっていたので、NHKの朝の連続TV小説(*注3)みたいにひっきりなしに色んな人がやって来て、小さい頃から人一倍コミュニケーション力が鍛えられた。 とか、曾祖父の代からの読書好きの家系で、家の蔵書量がハンパじゃない! とか、そんな特殊なのじゃなくて、もっと単純な事です。 もっぱら自分の周りの環境によって、経済面で優位に立っている、つまりは「いい生まれ」「いい育ち」をして来た方々です。 この人達は往々にしてお守りや縁起物に興味が有りません。 それが証拠に、「御子息」「御令嬢」の御用達車である「B●W」のバックミラーに、交通安全のお守りがぶら下がっている事は皆無です。 逆に裸一貫で財を成した社長さんの御用達車「ベン●」(SLクラスを除く)には、意外と交通安全のステッカーとかが貼ってあったりする物です。
‥‥😩。
調子に乗って、とっても乱暴な自説を披露してしまいました。 反省です。 ここは気を取り直して、「後半」に期待しましょう。

*注1:
主に東北地方で、伝統的手法の狩猟生活を営む人。

*注2:おきや
芸者派遣業の家。 お仕事が無い時は、芸者達がその家で控えています。

*注3:
NHKで朝の8:15〜8:30に放送している連続ドラマ。 明るく頑張り屋の若い女性が主人公という設定が多く、比較的人の出入りが多い環境に身を置いています。

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