✏お守りコラム
−第13回−
【補足】
土用とは、立春、立夏、立秋、立冬の前の18〜19日間、つまり季節の変わり目です。
1年365日を4(四季)で割って、それぞれお尻の5分の1ずつを土用に割り当てています。
現在、単に土用と言った場合は、4つの内、立秋の前の「夏の土用」を指します。
古来日本では、中国から伝わった「陰陽五行説」と「十干十二支」という易が、様々な生活習慣の基本思想となっていました。
陰陽五行説とは、この世は木火土金水の五要素(五行)で成り立っているという考えで、方位や季節、色などをこれに当てはめていました。
木=東=青=春
火=南=赤=夏
金=西=白=秋
水=北=黒=冬
土だけが少し変わっていて、
土=中心=黄=土用
となります。
五行の内、4つにはそれぞれ守り神が居て、
木=青龍(せいりゅう)
火=朱雀(すざく)
金=白虎(びゃっこ)
水=玄武(げんぶ)
です。
土だけは守り神が居ないので、土用の期間は不安定な時期とされていました。
魔物は鬼門と呼ばれる北北東の方角からやって来ると信じられていましたので、北北東を含む北方の守り神「玄武」に守ってもらおうと考えました。
玄武は水ですから黒です。
土用に黒い食べ物を食べると良いとされ、これは他の土用にも当てはまった様です。
十干十二支は、五行をさらに陰と陽(兄と弟)に分けた甲乙丙丁戊己庚辛壬癸という10個の概念と、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥という12個の概念の組み合わせで、時刻や年月日、方位、順位等を表現しようとした物です。
十二支に方位と時刻、月を当てはめてみると、
子=北 = 0時=11月
丑=北北東= 2時=12月
寅=東北東= 4時= 1月
卯=東 = 6時= 2月
辰=東南東= 8時= 3月
巳=南南東=10時= 4月
午=南 =12時= 5月
未=南南西=14時= 6月
申=西南西=16時= 7月
酉=西 =18時= 8月
戌=西北西=20時= 9月
亥=北北西=22時=10月
となります。
この十二支の丑と、夏の土用の関係を知るには、五行説の「相生(そうしょう)」「相剋(そうこく)」の法則を説明する必要が有りそうです。
相生とは、
木は火を生じ、
火は土を、
土は金を、
金は水を、
水は木を生ず
という考えです。
金生水だけは「?」ですが、後は何となく分かります。
相剋とは、
水は火に剋(か)ち、
火は金に、
金は木に、
木は(根を張って)土に、
土は(せき止めて)水に剋つ
という考えです。
ここで、春夏秋冬それぞれの行と土(用)との関係を見てもらいたいのですが、相生とぴったりの流れになるのは夏の土用(火生土)だけです。
そうなるとただでさえ神が居ない土の性格がさらに増すという事で、火に剋つ水で流れを止めてもらおうと考えました。
水の季節は冬。
夏の土用(6月)の丁度反対、12月に助けてもらおうとした訳です。
12月の干支は丑。
ここでやっと丑が登場してきました。
十二支は日にちにも使われていますから、夏の土用の丑の日となったのです。
本当はこの日に牛を食べるのが良いのですが、四つ足が禁忌(きんき)されていた時代。
代わりに「う」が付く物を食べると縁起が良いとなりました。
先程の黒い食べ物と、「う」が付く食べ物。
2つに合致する食べ物は?
そうです。
鰻です。
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