✏お守りコラム
−第20回−
【2/4】

日本でとりわけ良いとされるのは、蛇の夢です。 蛇の夢を見たら、いい事が起こる/出世の兆し/家が栄える/長生きする/縁結びがうまく行く と、まさに万能ですが、中でも『お金が儲かる』はよく言われます。 「蛇が懐に入る夢は金を拾う」とか、「蛇の夢は3日間他言しなければ金を拾う」とかのバリエーションも有ります。 前者の夢はあまり見たくありませんが。。。
お金、特に銅銭の事を昔は「お足」と呼んでいました。 よく「お札(さつ)に羽が生えて飛んで行く」なんて言いますよね。 これと発想は同じで、まるで足が有る様によく動く(流通する)所から来ています。 蛇は足(=小銭)が無いのに、苦も無く走るので、金運UPの守り神とされたのです。
◇◇
「所変われば品変わる」ではありませんが、ヨーロッパの蛇の夢は「次の日に敵が現れる」のだそうです。 アダムとイブをそそのかした蛇のイメージから来ているのでしょう。
1865年にベンゼン環を思い付いたドイツの化学者、リードリヒ・ケクレは連日の研究に疲れ、ついうたた寝をしてしまった時に見た夢が、当時誰も成し得なかったベンゼンの分子構造解明につながったと言います。 いっこうに成果の上がらない研究のストレスから、ライバルの研究者達や借金取りの顔が浮かんでは消え、それらが蛇となって互いの尻尾に噛み付きグルグル回る夢だったとか。 何だか蛇は良い夢なのか悪い夢なのか分からなくなって来ました。。。
C6H6
Benzene
日本でも「蛇皮の財布はお金が増える」って喜ぶ一方で、「夜口笛を吹くと蛇が出る」と忌み嫌ったりしています。 お金という物は、人を幸福にも不幸にもするという事でしょうか。 ちょっと哲学的になっちゃいましたね。
ヘビ

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