✏お守りコラム
−第25回−
【4/5】

違うって!! はじめ人間じゃない! 何を書かせるの。
筆者が話したかったのは、アメリカの作家ジャック・フィニー(Jack Finney)のSF小説「ボディスナッチャー」(*注1)です。 地球がエイリアンに襲われるというストーリーなのですが、その襲い方がUFOに乗って殺人光線で攻撃するみたいな普通(?)のやり方じゃないんですよ。 ターゲットの人間と外見が全く同じコピーになって、知らない間に家族に入れ替わり、そして町が征服されてしまうという内容です。 自分の身近な人が「最近どうも別人のようだ」と感じて疑問を抱いてからの恐怖を描いた作品です。 この宇宙人が人間に化ける装置が、巨大な豆の木なんです。 豆がうごめきながら見る見る大きくなって、とうとう鞘がパカッと開くと、中から自分そっくりの人間が。 そして…。 恐いので、これ以上書くのはヤメます。。。
◇◇
明るい話にしましょう。 落花生は別名ピーナッツ。 ピーナッツと言えば、チャールズ・M・シュルツ(*注2)の漫画ですね。 ちょっと強引でしたか。 なぜ題名がピーナッツになったか知ってます? 本当は主人公の「Charlie Brown(チャーリー・ブラウン)」がそのままタイトルになる予定だったのですが、出版社側が「Peanuts」に変更したそうです。 この漫画、ご存知の通りヒーローが活躍するストーリーではありません。 チャーリーは、何をやってもドジで損ばかりしている役回り。 でも人一倍心が優しくて頑張り屋。 チャンスの国アメリカだって、そういう男の子が「普通」なんです。 1950年の連載開始から、半世紀以上に渡って世界中の読者に支持されたのも、チャーリーの生き方に自分が重なったからでしょう。 あまり肩肘張らずに、まあ、ピーナッツでも食べながら気楽に読んでください。 そんな意図から付けられたタイトルなんだそうです。

*注1:
The Body Snatchers
邦題は「盗まれた街」 (1955年)
ちなみに「snatch」は「ひったくる」の意。

*注2:
Charles Monroe Schulz (1922-2000年)

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