✏お守りコラム
−第22回−
【6/7】
■福助(フクスケ)
背が低く、頭と耳たぶが非常に大きい童顔のおじさんが、座布団に座って控えているお人形。
商売繁昌の縁起物です。
福助の起源には色々な説が有りますが、江戸時代に京都で大繁盛した「大文字屋」の主人という説が有力です。
商業が格段に発展した江戸時代、成功した商人は大勢居るのに、なぜ彼の姿が縁起物として扱われるようになったのでしょう。
福助が登場した江戸時代の中頃は、今の世の中と少し似ている所が有りました。
京都や大阪の豪商達は、本業そっちのけで相場に走り、莫大な利益を得ていました。
無用な買い占めで、庶民が迷惑するのも考えずにです。
そんな中、商売の基本『お客様が第一』に帰ろうと、どこからともなく発生したのが福助人形だったのです。
◇◇
余談ですが、よく福助の女房役としてお多福が同じポーズを取っている置物が有ります。
「お福さん」と呼ぶそうですが、二人が実際の夫婦でないのは言うまでもありません。
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