✏お守りコラム
−第33回−
【2/5】
[❓]
やっぱり実物の方が縁起がいいの?
[🅰]
お守りや縁起物には、大きく分けて「あやかり系」と「実用系」が有ります。
あやかり系とは、題材の性質や習性にあやかっている物で、戌(イヌ)の日に腹帯を巻いて安産祈願をしたり、犬張り子を贈ったりするのが典型的な例です。
これは、犬が牛馬に比べて大変安産である事から、その性質を有り難がり、自分にもそれが少しでも備わる様にお願いしているのです。
そう考えるとあやかり系は、レプリカで十分。
お産が始まった時に本物の犬を連れて来ても、恐らく何の効果も無いでしょう。
犬に対して猫は、洋の東西を問わず船の守り神とされます。
積み荷をネズミに荒らされるのを防ぐからです。
豪華客船を舞台にした映画などを鑑賞する機会が有りましたら、注意して見てみてください。
必ずどこかに猫、特に魔除けになる黒い猫が乗船しているハズです。
これなんかは、典型的な実用系。
ですから、本当は店頭に招き猫なんか置くよりも、大人しい猫をレジの上に座らせておいた方が商売繁昌するんですよ。
もちろん例外は山ほど有ります。
『足(小銭の事)が無くても苦労しませんように』という願いを込めて蛇の皮をお財布に入れたりしますが、これがプラスチックのレプリカだとちっとも有り難くありませんよね。
逆の例は絵馬です。
本来、家族の一大事で神仏にお願いをする時は、馬を寄進するのが慣わしですが、こんな事をいちいちやっていては破産してしまいます。
そこから絵馬という代用品が生まれたのです。
◇◇
あやかり系・実用系の話は、ケータイの待受とかフレーム等の電子的なお守りにも当てはまります。
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