✏お守りコラム
−第18回−
【1/3】
🔶疱瘡神を知ってますか?
疱瘡神(ホウソウシン/ホウソウノカミ)とはその名の通り、疱瘡の神様です。
疱瘡は天然痘の昔の呼び名。
つまり疱瘡神とは、人を天然痘にかからせる良くない神様です。
なぜ、鬼や魔物ではなく神様なのでしょう?
神様ですから、お祓いをするのではなく、お祀りをします。
このお祀りの仕方を探れば、疑問が晴れるかも知れません。
◇◇
家族の誰か、主に子供ですが、天然痘を発病したらまず、病床に「疱瘡棚」という疱瘡神を祀る為の棚をこしらえます。
この疱瘡棚と普通の神棚の違う所は、"赤づくめ"だという事です。
赤い幣束に、赤い紙を巻いた神酒の口、それにお赤飯を供えます。
地域によっては、ダルマ、鯛車、赤ベコ、猩々(しょうじょう)の人形なども一緒に置きます。
猩々とは、中国の想像上の動物で、体は猿、顔は人間に似ていて、全身は真っ赤。
その血は、この世のあらゆる生き物の中で一番赤いと言われます。
大の酒好きで、右手に酒を汲む為の杓、左手に杯を持ち、酒甕(さかがめ)の上に立っているのがオーソドックスな姿です。
さらに、病人に赤い寝間着を着させたり、赤い布団に寝かせたりしました。
「疱瘡絵」と呼ばれる、お見舞い用に贈られた赤い錦絵を飾ったりもしました。
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